お針子日記

和裁の世界に入って20年。着物離れを何とか食い止めるべく、アイデアを練る毎日。

箪笥着物で七五三の被布を作りました

 

 

箪笥の着物を利用して七五三のお祝いを!

 

 11月も半ばにさしかかってきましたね。

 和裁をしていますとこの時期は七五三の祝い着の腰あげ、肩あげを頼まれる時期です。

 

 さて、七五三の祝い着について。

 

 

 様々な柄の今っぽい柄もいいのですが、箪笥の中には、おばあちゃんやひいおばあちゃの着なくなった着物が眠っています。

 

 その中で、娘さんだった頃のものはありませんか?。

 もしあればほどいて、子供物の着物に仕立ててもいいですね。

 過去に何度かそのようなお仕事を頂きました。

 

 しかしながら、着物にするには、袖丈が足りない場合も多いのが現状です。

 その場合は3歳用の被布にされることをお勧めいたします。

 

うちの娘にも作りました。

 

 

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 昨今、多くのファミリーが利用される撮影スタジオでは、着物レンタル、着物の着付け、ヘアメイクをしてもらって、お参り後に撮影、と、全てパックになっていますね。

うちの娘もこのタイプのスタジオを予約して(着物は自前)撮影しました。

 

 本当によくできたシステムですね。

 

 七五三のお参りで一番面倒なところを手ぶらで行って、全部引き受けてくれるんですから。

 忙しいママ達は助かります。

 

 私の子供時代。着物は家で準備して、美容院でヘアメイクと着付け、お参りをして、写真館で撮影。と、渡り歩いて大変でした。

 私自身は姉がいたので一緒に三歳でお参りしましたが、当時の事は全く覚えておりません。

 ただ、残っている写真はふてくされていて、笑顔の姉とは対照的。

 わたしはその写真をみるのがとても嫌でした。

 

 うちの娘達は七五三の写真を喜んで見ています。スタジオでは、着物ばかりかドレス姿も撮影できて、アクセサリーにティアラまで。お姫様気分です。

 若い元気なお姉さんが楽しく盛り上げてくれて、子供たちの笑顔は自然に引き出されていくわけですね。

 

 このよくできた仕組み。

 一つ一つのサービスのクオリティーに関して言えば、正直、価格からすると妥当なのかもしれません。

 私はレンタルの着物に関してしか言えませんが、やはり質はそれなりかな、と思います。

 もちろん、ポリエステルの着物を否定するわけではありませんし、質の良い着物を着たくても、我が家のように共働きでそんな余裕もなかなかないご家庭も多いはずです。

 このサービスのお陰で、七五三のお祝いをする気になるご家族も出てくるでしょう。

 

 着物離れが進んでいる昨今、日本の伝統的な風習を絶やさないようお互い頑張りたいですね。