箪笥きもの、リサイクル着物をほどくこと。
着物のリフォーム、リメイクは着物をほどく事から始まります。
袷の着物をほどいたところ
着物は元々はリサイクルを前提として作られたものです。全部ほどくと一反の反物に戻り、洗って何度も縫い直して大切に着続けられるものでした。
昔の人は生活の中でこの作業を繰り返していたので、和裁の技術が自然と受け継がれていったのだと思います。
現代は洋服が生活着になり、また大量消費が当たり前の世の中。
生活着としての着物は衰退の一途をたどっています...。
しかしながら、趣味の着物の領域、ファッションとしての着物として根強いファンの方々もおられます。
着物まで着たいとは思わなくても何となく着物の柄、和の雰囲気が好き、伝統的なもの好き、といった方々も。
好きな柄や素材のものが見つかったら、着物をほどいてみませんか?
着物はその多くが手縫い仕立てになっています。
ですから、ミシン縫いのものよりほどきやすいのではないでしょうか。
ただ、そもそも一般的に洋服より布地の量も多いので、トータルの縫いの長さは長いものです。
また年月が経って、糸がきしんでほどきにくい場合もありますので、着物をほどくのは時間がかかるものと思ってください。
それでも着物をほどくのに意味がある点
- 着物がどのようにできているか勉強になる。
- 着物の質感を確認できる。
- ほどいたものは布として再利用可。
- しかも箪笥着物、お下がり着物を使えば、材料費がおさえられる。
- 着物をほどきながら、次に作り変えるものを想像して楽しめる。
かなりマニアックな考え方かもしれませんが、お裁縫好き、布好きの方にはわかって頂けると思います。
着物がどのように出来ているか、着物に今まで興味がなかった人にとって、ほどく事は特にうってつけの勉強法です。
着物について、検索すればいくらでも着物の知識は書かれています。
その時は理解したつもりでも忘れてしまうこと、多々あります。
ちょっとしんどい経験をすることが、学習した事を忘れにくくする方法だと思います。
着物をほどくには、順番があります。
長くなりそうなので、次回以降、説明させていただきます。